加工温度による「型鍛造」の分類

加工温度による「型鍛造」の分類

熱間・冷間・温間・恒温鍛造と、その特徴について解説

型鍛造とはPress Forging

鍛造は加工時の温度や工具の種類により、いくつかに分類されます。その中のひとつが、金型を使用し鍛造プレスで圧力を加える「型鍛造」です。型鍛造では、材料や金型の温度をコントロールすることで、さまざまな特徴を持った製品を加工することができます。

型鍛造の分類

型鍛造は加工時の温度の違いにより、以下の4つに分類されます。

  1. 熱間鍛造
  2. 冷間鍛造
  3. 温間鍛造
  4. 恒温鍛造
熱間鍛造について

〈熱間鍛造について〉

材料を再結晶温度以上の高温まで加熱し、加工するのが「熱間鍛造」です。再結晶温度は金属の材質ごとに異なり、鋼材の場合には約1000~1200℃程度の温度で加工されます。
金属は高温になるほど軟化し流動性が高くなるため、常温では加工が難しい高強度の材料でも、低い加圧で加工ができます。また材料の加熱により延性が高くなり割れにくくなるため、複雑な形状が実現できます。
一方で表面に酸化被膜が生じるため見た目が悪くなってしまう点や、冷却時の熱収縮により寸法精度が低下してしまう点がデメリットとしてあげられます。

〈一般的な製品例〉

    大型のタービンや自動車部品のクランクシャフト、ステアリングアーム、他にも高圧に対応したシリンダーやバルブ、ポンプなど
冷間鍛造について

〈冷間鍛造について〉

材料を加熱せずに再結晶温度以下で加工する方法を「冷間鍛造」とよびます。冷間鍛造で強度の高い材料や複雑な形状を加工する場合には、2~3回の加圧が必要となります。
加工しやすい材料であれば、後加工が不要なネットシェイプが可能で、熱収縮も発生しないため高い寸法精度が実現します。
一方で材料の流動性が低いため、鍛造をする際には大きな圧力を与える必要があります。延性が低いため表面に割れが生じやすい点や、大型の製品を鍛造できない点がデメリットとしてあげられます。

〈一般的な製品例〉

    自動車のブレーキ部品やギヤ、ねじなど製造されています。またコインや装飾品など小型部品の大量生産に用いられる圧印加工も、冷間鍛造で行われるのが一般的です。
温間鍛造について

〈温間鍛造について〉

「温間鍛造」は、熱間鍛造と冷間鍛造の中間となる再結晶温度以下の温度域で加工する方法です。鋼材の場合、約600~900℃程度の温度で加工されます。温間鍛造の特徴は、熱間鍛造と冷間鍛造のデメリットを解消している点にあります。
温間鍛造では熱収縮が発生しにくいため、高精度の製品を製造できます。また酸化被膜による表面性状の悪化も生じにくい点もメリットです。冷間鍛造にくらべ延性が向上するため、成形しやすくなる点もメリットとしてあげられます。

恒温鍛造について

〈恒温鍛造について〉

恒温鍛造」は、材料と金型を一定の温度に保ちながら加工する方法です。加工中に材料が金型によって冷やされることがないため、鍛造に必要な圧力を低減でき加熱の回数を抑えられます。また材料表面の温度低下が生じないため流動性が高く、難加工材の加工も可能です。材料の温度変化が生じにくいため、内部組織も均一になり品質が安定する点も大きなメリットです。
金型を加熱する必要があるため、高い技術が必要となります。

独自の「高速恒温鍛造技術」で、アルミの高強度化を実現

独自の「高速恒温鍛造技術」で、アルミの高強度化を実現

戸畑ターレット工作所では、従来のアルミ冷間鍛造にくらべ高い強度を実現する「高速恒温鍛造」技術を新たに開発。鉄並み強度の新工法として注目されています。

非鉄金属の型鍛造アルミ合金恒温鍛造に関するご相談など、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちら 〉

お問い合わせ窓口

機械部品の軽量化、
鉄からアルミへの置き換えを
ご検討の方へ今すぐ!お問い合わせください

非鉄鍛造に関するご相談は、下記フォームからお気軽にお問い合わせください。
試作から量産まで、経験豊かなエンジニアが直接ご相談に応じます。

機械部品の軽量化、鉄からアルミへの置き換えをご検討の方へ今すぐ!お問い合わせください
強度の高いアルミ鍛造には、最適な形状設計が不可欠です。
そのため製品化にあたっては金型設計から試作・耐久評価まで、お客様と連携して行う必要があります。
詳しくはお問い合わせください。
  • 開発・製品化の流れ
    (クリックで表示)

    1

    お問い合わせ

    ご相談内容をご自由にご記入ください。
    鍛造へ切り替えたい既存製品の図面をお送りいただいても構いません。
    お問い合わせ
    2

    ご提案・お見積もり

    専任の担当者がお客さまのご要望をヒアリング。
    ダイカストイからの置き換えや切削品の鍛造化など、最適な工法をご提案いたします。
    ご提案・お見積もり
    3

    試作品の鍛造

    鍛造図面をもとに金型設計。
    試作用プレス機を使い、試作品を鍛造します。
    試作品の鍛造
    4

    量産スタート

    試作品をもとに最終調整を行い、量産を開始。
    鍛造後の機械加工や表面処理など、二次加工にも対応いたします。
    量産スタート

直近のご相談例

  • 鉄からアルミ鍛造へ切り替えて、部品を軽量化したい
  • アルミ部品の強度を上げて、肉薄化したい
  • 自動車向けアルミ鍛造品は、製造コストが高い?
  • 切削品を鍛造化して、トータルコストを削減したい
  • 鍛造後の二次加工も一貫して依頼したい

お問い合わせ窓口

TEL:093-471-7403
お急ぎの場合はお電話でご連絡ください
◎受付時間 平日 9:00~17:00
(土曜・日曜・祝日・年末年始を除く)

お問合せフォーム

    必須お問い合わせ内容

    必須ご相談内容

    添付ファイル 5MBまで(図面や仕様書があれば添付ください)

    ※セキュリティ対策のため、添付できるファイル形式を一部制限しています

    必須会社名

    部署

    役職

    必須ご担当者名

    ご住所

    必須電話番号

    必須メールアドレス

    必須

    個人情報保護について 同意の上、ご送信ください


    フォームが動作しない場合は、お手数ですがこちらまでメールをお送りください

    非鉄鍛造についてお気軽にご相談ください

    高強度アルミ鍛造から銅・真鍮鍛造まで、
    経験豊かなエンジニアが直接ご相談に応じます

    ページトップへ戻る